症状は?

  • 咳・鼻水・のどの痛みがある。
  • 発熱や頭痛がある。

セルフチェックしてみよう!

以下の症状が当てはまる場合、かぜを疑います。

  • 咳、鼻水、のどの痛みが「急に」始まった。
  • 咳、鼻水、のどの痛みが「ほぼ同時に」始まった・
  • 咳、鼻水、のどの痛みが「ほぼ同程度」つらい。

デジタル耳鏡やスマートフォンでのどの撮影をしてみましょう。

  • かぜの場合、扁桃腺やのどの後ろの壁はほとんど赤くなりません。
  • かぜの場合、唾を飲んだ時や食べ始めは痛みますが、食事中はだんだん痛みが気にならなくなります。
  • 食べられないほどの痛みがある場合は、急性咽頭炎・扁桃炎が疑われます。

鼻をかんだ時(小児の場合は吸ってあげた時)の鼻水の状態を確認しましょう。

  • 鼻をかんだ時、最初だけ色がついた鼻水がでているが、すぐに出てくる鼻水が白色や透明に変わる場合はかぜが疑われます。
  • 鼻を何度かんでもにおいのある黄色や緑色の鼻が出る場合は、急性副鼻腔炎が疑われます。

かぜ 急性咽頭炎 急性扁桃炎 

かぜの時ののど 扁桃も咽頭後壁も赤くありません。
急性咽頭炎ののど 咽頭壁が赤くなり 口蓋垂が少し浮腫んでいます。
急性扁桃炎ののど 両側の扁桃が赤く腫れています。

これからどうしたらいいの? 自宅で様子を見る場合。

  • かぜはほとんどの場合、自然に治癒しますので、市販の薬(おすすめの一般用医薬品は?を参照してください。)を内服して自宅で様子を見ることができます。

これからどうしたらいいの? 耳鼻咽喉科を受診する場合。

  • 鼻の症状のみがとても強いか、持続している場合。急性副鼻腔炎を疑います。耳鼻咽喉科を受診しましょう。
  • のどの症状だけがとても強いか、持続している場合。急性咽頭炎・扁桃炎を疑います。耳鼻咽喉科を受診しましょう。

これからどうしたらいいの? 内科・小児科を受診する場合。

咳症状のみがとても強いか、持続している場合。気管支炎・肺炎を疑います。

  • 最も多い病気は気管支炎です。90%以上が非細菌性感染なので多くは自然治癒します。肺炎の場合は抗菌薬が必要なため、気管支炎と肺炎の鑑別が重要になります。

以下に当てはまる場合は、内科か小児科を速やかに受診しましょう。

  • 寒気がしてふるえてしまうような高熱 + 咳
  • 高齢者や肺に持病がある方 + 微熱 + 咳やたん + 寝汗

おすすめの一般用医薬品は?

注意:下記のお薬には解熱鎮痛剤も入っています。同時に解熱鎮痛剤を飲まないようにしてください。

3か月~6歳

キッズバファリンかぜシロップムヒこどもかぜシロップ宇津こどこかぜシロップなど

1歳~10歳

パブロンキッズかぜ細粒

5歳~14歳

パブロンキッズかぜ錠

7歳~14歳

ストナメルティ小児用

12~15歳以上

パブロンsゴールドW錠新ルルAゴールドDXベンザブロックLプラス錠、エスタックイブファインなど

かぜはどんな病気?

  • ほとんどの場合、自然治癒するウイルス性感染症です。
  • 多くは、咳・鼻水・咽頭痛・発熱・頭痛といった色々な症状が現れます。
  • かぜウイルスに対して直接効果がある薬剤はありません。
  • 抗菌薬(抗生物質)は細菌を壊したり、増えるのを抑えたりする薬です。ウイルスが原因となるかぜには抗菌剤を飲んでも意味がありません。。
  • かぜ薬もつらい症状を和らげる目的で使用します。早く良くなるとか悪化を防ぐものではありません。
  • かぜを治すのはみなさん自身の免疫力と休息であり、お薬ではありません。

「かぜなので抗菌剤はいりませんよ」と言われたら。

  • 耐性菌の出現や副作用の観点から、必要がないのに抗菌薬を服用することは推奨されません。
  • とはいえ「この前かぜひいたときにはお医者さんが抗生剤を出してくれたのに…」ということもあるでしょう。でも、 その時風邪が治ったのは抗菌薬のおかげではありません。あなた自身の免疫力と休息で自然に治ったのです。もし、今度のお医者さんから「風邪なので抗菌薬はいりませんよ」と言われたら、どうかこんな風に考えてみてください。そのお医者さんは、あなたのこと、あなたの家族のこと、そしてあなたの地域のことを、より一生懸命に、より広く、長い目で考えてくれているのです。

AMR臨床リファレンスセンター かしこく治して、明日につなぐ~抗菌剤を上手に使ってAMR対策~から一部引用