どんな症状ですか?
- 小児の場合、「鼻をいじる、鼻をこする」、「鼻がたれる、鼻をすする」、「いびき、口を開けて寝る、口呼吸」などの仕草をしている。
- 大人の場合、くしゃみ・鼻水・鼻づまりがある。
- 上記の症状に加えのどのイガイガ感・咳・目のかゆみを伴う場合がある。
何かきっかけはありますか?
- 部屋の掃除をした。
- 犬や猫などの動物と触れ合った。
- 毎年同じ時期になると鼻の症状が数週間続く。
セルフチェックしてみましょう!
- くしゃみ・水っぱな・鼻づまり・目のかゆみなどの典型的な症状が1週間以上続けば、アレルギー性鼻炎を疑います。
- 咳やのどの痛みを伴うことが50%程あります。食事の時は逆に痛みを感じない場合はアレルギーによる症状を疑います。
- 高熱や湿った咳、粘り気のある鼻水、食事の時にのどが痛い時は風邪を疑います。
これからどうすればいいの? 自宅で様子を見れる場合。
- 市販のアレルギー薬(おすすめの一般用医薬品は?をご参照ください)を試してみましょう。
- スギ花粉症が毎年ある方は、症状があればすぐに、症状がなくてもスギ花粉の飛散開始するころ(2月中旬)には市販のアレルギー薬(おすすめの一般用医薬品は?を参照してください)を開始しましょう。
- マスクをして鼻内に抗原が入らないようにしましょう。
- 2週間ほど使用してみて、市販の内服薬では症状が改善しない場合や眠気が出る場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。
- 風邪症状の場合は風邪のおすすめの一般用医薬品は?をご参照ください。
これからどうすればいいの? 耳鼻咽喉科を受診する場合。
- 市販のアレルギー薬では症状が改善しない場合や眠気が出る場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。
おすすめの一般用医薬品は?
点鼻薬
(血管収縮薬が含まれていないものを使用してください)
ザジテンAL鼻炎スプレー(抗ヒスタミン薬 7歳以上)
(ステロイド点鼻薬でいずれも同じ成分 血管収縮剤を含まない 18歳以上)
点眼薬
(血管収縮薬が含まれていないものを使用してください)
スマイルアルフレッシュキッズ(抗ヒスタミン薬 4歳以上)
ウェルウォッシュアイ(点眼型洗眼液)
内服薬(抗ヒスタミン薬)
内服薬 3歳以上
(いずれも同じ成分)
内服薬 7~14歳
アレグラFXジュニア(店頭販売のみ)
内服薬 15歳以上 眠気出現率2%未満
クラリチンEX(店頭販売のみ)
内服薬 15歳以上 眠気出現率5%以上
タリオンR(店頭販売のみ)
コンタック鼻炎Z・ストナリニZ(どちらも同じ成分:医療用医薬品名はジルテック)
ザジテンAL鼻炎カプセル・パブロン鼻炎カプセルZ(どちらも同じ成分:医療用医薬品名はザジテン)
内服薬 15歳以上 効き目重視なら
タリオンR(店頭販売のみ)
コンタック鼻炎Z・ストナリニZ(どちらも同じ成分:医療用医薬品名はジルテック)
アレルギー性鼻炎はどんな病気?
- ハウスダストやダニ、スギやヒノキ科花粉などの吸入性抗原により発症します。
- 感作されている方の鼻粘膜に抗原が吸入されると、IgE抗体と結合した化学伝達物質が放出され即時相反応(しゃみ、鼻水、鼻閉)が生じます。その後遅発相反応により鼻粘膜の腫脹が進みます。
- 症状くしゃみ、水様性鼻汁、鼻閉が三主徴です。
耳鼻咽喉科では何をするの?
- 鼻粘膜の状態を評価します。
- 血液検査でIgE抗体を証明します。
- 軽症例では第2世代抗ヒスタミン薬が頻用され、中等症以上ではステロイド点鼻薬を併用します。重症例ではステロイド内服薬を短期間に限り使うことがあります。
- 薬物療法で効果が出る中等症以下のアレルギー性鼻炎の方には炭酸ガスレーザー治療を勧められる場合があります。
- 重症の方は他の外科治療(コブレーション、下鼻甲介骨切除や後鼻神経切断術など)かアレルゲン免疫療法が勧めらる場合があります。
- アレルギー反応自体を起こりにくくさせる治療を希望される方には、舌下免疫療法などのアレルゲン免疫治療が勧められる場合があります。